_rogo

ありそうでなかった場所まで

SLOW実行委員長 坂田真慶

京都丹後鉄道の峰山駅から徒歩5分。すっかり丹後内外の人が訪れる場所になった「まちまち案内所」で、2025年の10月19日からローカル見本市「SLOW」が開催されます。このイベントを企画した坂田さんに、丹後に来た経緯やまちまち案内所のこと、SLOWについて語っていただきました。

イメージ
【東京から丹後へ】

「僕自身はもともと東京や海外、スタートアップ界隈での仕事といった、スピード感のある世界に生きてきた人間なんですが、丹後に引っ越して来たのは、もうすこしゆっくり、日本のローカルの暮らしや仕事を見てみたいと思ったことがきっかけでした。 東京から移住してすぐ京丹後市の政策企画課が進めていた『京丹後未来ラボ』(若者のアイデアの創発や実践、市民主体の活動を後押しする場)に参加するようになったんです。 その会議に参加していた友人が独立する話があって、市から委託を受けて移住相談の仕事を始めることになったんですよ。 移住のことをやって数年経ってくると、毎年数十人は知り合いとか友人知人ができてて、かなりの規模にはってるわけですよね。そういう時に移住してきた人たちが、コミュニケーションできたり、話せる場所があったらいいなっていうのと、コロナが流行した時に、緊急事態宣言があって、子育て層の人と人間関係がだいぶできて、収束した後に大人も子どもも集まれる場もあったらということが、まちまち案内所を作るきっかけになりました」 「2019年4月には活動場所を元材木屋の1階に移し、2021年10月にクラウドファウンディングを活用して『まちまちな人が混ざり合い、待ち合わせできる場所』をコンセプトとして現在の場所にまちまち案内所をオープンしました。 ここができてから四年ぐらい、訪れる人と一緒にお酒を飲んだり、いろんな相談を受けて、大喜利みたい感じで返しいく中で、自然と一緒に仕事しようとか、この仕事をやってくれみたいな感じになって、課題解決に近いことをやってきました」

イメージ

【まちまち案内所のこと】
「この場所から丹後の人とかまちを定点観測してきて、何かをどんどんやっていこうぜっていうスピードが必要とされる世界とは違う世界があるんだって改めて目の当たりにして。 暮らしをしている人のそれぞれの物語がちょっと見えてきたり、そんなにすぐに結果を求めなくても、5年、10年かけてコツコツやってる人とか結構いるなとか。もう少しその辺の時間軸を長くしたり、長い目線でなんか物事を見るのも面白いなみたいな感じになって、それぞれの強みを生かすこともできるんじゃないかと感じるようになってきたんです」

イメージ

【ありそうでなかった場所】
「まちまち案内所のような場所を作っておけば、仮に移住の仕事が縮小したり、なくなったとしても、機能としては民間事業として継続してるから、人が集まって外との出会いがある場が自然と維持される。むしろ強化されていく可能性すらあるっていうふうに思って、まちまち案内所を作ったというのもあります。その中で、四年ぐらいやっていると、継続は力なりで、遊びに来る人とか、周りの人から、こういういうやり方でも持続的にできるんだねと評価してもらって。本当に少しずつの変化だと思うから、圧倒的に何か物事が変化したかっていうふうなことは、ちょっと僕からはあんまり言えないし、見えてない部分もあるんですが。基本採算が取りづらいし、たぶん民間事業として、事業採算性的なところとか色々考えたら最初の手の打ち方じゃなかったと思っていたのですが、今は、できたらできたでやっぱり必要だよなって思えてます」

イメージ

【喫茶店と実験場と案内所の間】
「まちまち案内所って喫茶店と実験場と案内所の中間ぐらいだと思っているので、モノ買わなくても長くいてくれたらいいなぐらいなゆるい感じなんですよ。この場所で偶然会うとか、とりあえずふらっと寄るとか、喫茶店とかオシャレなカフェではなく、目的なく出会えて、アポなくても、偶然人に出会えて、そこかちょっと楽しい話ができたりとか、アイデアがちょっと湧いたりとか、相談できたりとか、場合によっては少し企画ができたりとか、そういうふうな、なんかじわじわそういう機会ができることによって、ちょっとずつ人間関係がつながり直して、無理なく変わっていったりとか、そういう流れ、変化みたいなものがちょっとずつは起こせてるのかなみたいなところは認識はしてるって感じですかね」 「日替わりランチも毎日変わるし、作ってる人も変わるところで、普通に考えたら非常にコスパ悪いじゃないですか。でも来る側からしたら毎回の楽しみですよね。例えば毎回季節のもの、特に大量に採れる季節の野菜とかがあるわけで、それをそれぞれの料理担当メンバーがアレンジして、調味料をちょっと加えて、地元の食材を使いながらおいしくて高いクオリティのものを作っていく。 そうすると来た人たちは旬を体感できて、地元の農産物を買おうっていう流れにもなったりするし、それで自分たちの食卓を豊かにできたりとか、ここの農家さんの野菜を買いに行ってみようって思ったりとか、そういうつながり日々のランチで起こっていて。でも、コストパもタイパもめちゃめちゃ悪いし、運営サイドからしたら、毎日同じメニューの方がオペレーションも回るし、色々とできうる部分もあるんだけど、一方で失われていくものもあるような気がするんですよね」 「ここは、東京みたいな大都市を目指さなくても、この街の良さとか、居心地の良さとか、ここに住んでる多様な人たちとのコミュニケーションをとってる中で、自分も影響を受けながら、この地ならではの良さってかなりあるよなっていうふうに、 8年ぐらい住んでて思ってて。その中でこのまちとか人とか地域がいいなって思うラインと、あとは地域とか日本とか世界を見た時に、このローカルの時間軸が一番面白いし、自分にも住んでる人にも無理がないし、かつ貢献できる、提供できる価値にもなるんじゃないかなと感じています」

イメージ

つづく

ローカル見本市「SLOW」
日時:2025年10月19日、10月25日、10月26日
会場:まちまち案内所
〒627-0012 京都府京丹後市峰山町杉谷843
Instagram: @slow_tango
Instagram Icon